空き家の管理責任について

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今年の冬は例年に比べ降雪量が多かったこともあり、市内でも積雪の重みにより倒壊した家屋が何軒かありましたが、「今年は雪が多かったから」というのは単なるきっかけに過ぎません。自然災害に限らず空き家が放置状態にあることの危険性については周知の事実だからです。

今回は空き家の管理責任について、所有者の方に最低限ご留意頂きたいことをまとめました。

放置はやめましょう

人が住んでおらず換気されることがない空き家は湿気が溜まり老朽化が早まります。

頻繁に管理していない限り、雨漏りやシロアリ被害の発見も遅れてしまうので必然的に倒壊の危険性は高まるわけですね。

たとえ倒壊までは至らなかったとしても、外壁材や屋根材が風で飛ばされて通行人が怪我をしてしまったり近隣家屋を傷つけてしまうなんてことも。

いずれにしても管理不全が原因で事件・事故が起こったら、損害賠償請求を受ける可能性や場合によっては刑事責任を負うこともありえます。どんな事情であれ空き家を放置することは、このような危険性を容認しているのと同じではないでしょうか。

放置され続けた空き家は「特定空き家」に認定されてしまうかもしれません。

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知らない・関係ない は通じません

住んでいてもいなくても過失の有無に関わらず、法律に所有者の管理責任が明記されている以上、従わなければなりませんし、不本意な相続だとしてもそれは変わりません。

土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

wikibooks 民法第717条

相続放棄をしたから関係ないと思っている方も要注意です。

次順位の相続人または相続財産管理人に当該財産を引き渡すまでの間は、相続財産の保存義務を継続しなければならないからです。

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空き家になる前に

一番理想的なのは空き家になる(相続が発生する前)に当該家屋をどうするのか(継続・売却・賃貸・解体など)ご家族で話し合いが行われていること。被相続人の意思も考慮し相続人全員の合意のもと遺産分割協議へと進むことできるからです。

遺産分割協議がまとまらず空き家期間が長引きそうなときは、現場を確認し倒壊や損壊の恐れがあれば補修作業をしてください。また、その際に近隣住民に対して空き家状態である旨と緊急時の連絡先を共有しておくとよいでしょう。

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