「中野市×SAGOJO 関係人口創出プロジェクト〜空き家DIYを通じて考える”妄想!?”エリアリノベーション〜」

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2023/09/15~17

NAKANO DROPを会場として行われた、「中野市×SAGOJO 関係人口創出プロジェクト〜空き家DIYを通じて考えるエリアリノベーション〜」についてのレポートです。
企画構成とか諸々のコーディネイト的なところに携わらせてもらってたので、裏方目線の話と反省点も記録しておこうてなわけで。

ちなみに、関係人口とは?と調べてみると、”移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域の人々と多様に関わる人々のこと”らしいです。今回ぼくらはお迎えする側だったので、そのエリアのファンを作ること≒中野市の良いところもっと知ってもらおうみたいなところを意識してお送りしてみました。

はじまり

元々、SAGOJOの運営する「すごい地域研究所」というコミュニティに参加していまして。
そこでは各々の地域でまちづくりに取り組む人たちが情報交換をしたりしていて、ちょうどぼくもNAKANO DROPを作り始めたタイミングだったし、だいぶ前でしたがどこかのタイミングでSAGOJOのスクール系コンテンツでDIYも取り入れたいなんてお話しが出たこともあったので、そんなイメージで投げてみたところ、コラボ的な感じで関係人口創出プロジェクトの一環として実施する運びとなりました。

目的とメッセージ

もちろん、大枠のコンセプトには、そのエリアのファンを作ること。中野市の良いところもっと知ってもらおう。というのが土台ではあるんですけど、そうはいったっていろんなアプローチがあって、人によって気になるポイントも違うわけですからねえ。だいたいいつも企画を作るときは、何を届けたいかというメッセージ的なポイントを考えるんですけども。

今回は「ローカル目線」と「ゲスト目線」の二つに相関性を見出すことが鍵になると思いましたので、この二点に注目。  

[ローカル]

これまでの協力隊活動を通じて、地元の人が思ってる当たり前の光景とか物事ってもしかしたら中野市に外から来た人にとってはすごい魅力的なことがいっぱいあるんじゃないかと思いましたので、そこを可視化できれば地元の人も中野市の魅力を再認識するキッカケになるのでは。

実際、参加者のみんなは地元グルメや山々が見える景色、古い建物や歴史そして地域の人たちのお話に興味津々。あの楽しそうな様子を発信することができたら見た人はきっと地元の方だけじゃなくて初めて中野市を知った人も良いとこなんだろうなっていうのは直感的にわかるはず!

[ゲスト]

中野市いいとこでしょ〜てのは大前提なんですけど、自分が初めて中野市に来たときの印象とかも思い出しながら、宿泊の仕事してたときの経験も振り返りながら、初めて中野市を訪れる人にとってどんなホスピタリティが一番嬉しいかなというところを一緒に考えたい。

参加者のみんなの何気ない会話の中にいろんな気付きがあってとても刺激的な3日間でした。おかげで改めて中野市の良さをこちらも再発見できました。終始和やかな雰囲気で、交流会やDIY作業を通じて不思議な一体感が生まれていた気がします。市役所の職員さんも細かいことまでいろいろサポートしてくれて、みんなで作り上げた感がありました。

ブレストWSと交流会

ぼくのなかでは前々から空き家サミットの続編としてやってみたかったアイデア出し企画の第二弾。細かいことは気にせず妄想レベルの話でいいので、空き家・空き店舗の活用案をどんどん出してみたら、どんな共通項から何が読み解けるのかを実証するべく、今回のプロジェクトにぶつけてみました。近隣地域の人や移住した人、Uターンした人、県内外の参加者の人たちにお集まり頂きまして、意見を出し合ってもらったのですが、みなさんすごくクリエイティブで、進行役のはずのぼくの思考が全然追いつかず、うまくフォローできなかったとこもあったからちょっと申し訳なかったなと反省もしつつ…振り返ってみると空き家・空き店舗をハコとしていろんなコミュニティのHubとして捉えるようなアイデアが多かったですね。

その後の交流会では近くのお店の人たちや知り合いが知り合いを呼んでみたいな感じで賑やかな夜になりました。せっかくなので周辺のお惣菜屋さんなどからケータリングをご提供いただいてご当地グルメをいろいろ紹介させてもらいました。どれも美味しいと好評で嬉しかったな。

DIY

今回の作業は、床の増し張り。講師として早川建築の棟梁にお越し頂いたおかげで、最初は一人二人乗るだけで、抜けるんじゃないか心配だった2階の床が、ガッチリ補強されました。やっぱり歩いてみた時の安心感が全然違います。

床のリノベは似たような内容を以前に一度やったことがあったので、まあ大丈夫かと思ってしまったのが、よくなかった…2階の床ということは当然1階よりも荷重のことをシビアに考えなきゃいけないので、下地の組み方がとても大事。正直、今回は仕上げの板が合板だから歩けるようにさえなればいいかとしか思ってなくて、慌てて作戦変更。急遽当日、下地の基準決めと水平レベルについて見直すことに。

「古い家を直すときは、きっちり垂直・並行な箇所はほぼ無いと思って取り掛かるべし」という棟梁の教えを身をもって思い知ることになりました。

棟梁の機転のおかげで、木端を使って根太の高さ合わせから作業をスタートし、無事に時間内に床が完成。久々に近くで棟梁の仕事を見てやっぱこの人すごいわあと改めて尊敬。

参加者のみんなも、意匠の技を間近で見られる貴重な機会に凄く感動していました。これをキッカケに空き家活用の難しさと面白さそして職人さんへのリスペクトがより深まってくれたら嬉しいです。

気づき

DIY作業を通じて、エリアリノベーション(まちづくり)にも似ている部分があるなと思いましした。

ある程度の計算をもとに計画をたてることはもちろん大切だけど、それはあくまで普遍的に通用する方法論であり、実際やってみてからわかることやぶつかる障壁をいかに乗り越えるかって時に、その環境でしか生まれない答えの導き出し方があって、それが独自性や遊び心に繋がるんだろうなと。

きっとどんな場所にも良くも悪くも特有のクセみたいなものがあって、捉え方次第でそれは問題解決のヒントになったりするんじゃないかなと思います。迷った時はその場所で紡がれてきた人と文化の歴史がヒントを与えてくれてるはず。そこに光るなにかを見つけて当事者なりの解釈で次に繋げる仕掛けを作る。ってのがエリアリノベーションにおける真理なのではと気づかされました。

(床DIYでいうところの下地作りで苦戦したのも、準備のときにもっとそうゆうところをよく見ておくべきだったってことですね…)

まとめ

今回のプロジェクトを通じて、運営側も多くの価値ある経験と学びを得ることができました。様々なバックグラウンドを持つ参加者さんたちとの交流を通じて、空き家・空き店舗活用にまちづくり的な視点が新しく加わって中野市でしかできないアプローチの仕方を考える良い機会になりました。エリアリノベーションとDIYに共通する要素は、既存の構造の中で柔軟に対応し、計画を修正しながら作業を進めること。その重要性を理解することができるとても有意義な実践型プログラムとして形になったと思います。この場を借りて関わってくれた全ての方々にBIG THANKSを送ります。ありがとうございました!またお会いしましょう

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